【腸のプロが教える】便秘解消の生活のコツ!朝・食事・トイレ習慣で今日から整える方法

【腸のプロが教える】便秘解消の生活のコツ!朝・食事・トイレ習慣で今日から整える方法

朝、トイレに行ってもすっきりしない。

お腹が張って、なんだか重い。

そんな日が続いていませんか。

「便秘ぎみだけど、薬には頼りたくないし、なにから整えたらいいのか分からない」と感じている方も少なくありません。

結論からお伝えすると、便秘がつらいときは、受診したほうがよいサインを確かめたうえで、朝・食事・動き・夜の生活のコツを少しずつ重ねていくのが基本です。

この記事では、便秘がつらいときの暮らしの整え方を、受診の目安や便秘薬の考え方、腸セラピストならではのお腹のケアとあわせて、ていねいにお話しします。

武田

武田

これまでの現場で出会ってきたお客様の声と、私自身が腸セラピストとして大切にしている「温める・ゆるめる・巡らせる」というやさしい視点を交えながらお伝えしましょう。

読み終わるころには、「今日から、お腹を労る暮らし方をひとつ取り入れてみようかな」と感じられているはずです。

この記事の執筆者
武田 貴美江

武田 貴美江

腸セラピー・腸もみサロン「緩(ゆるり)」主宰/腸セラピスト養成講座 講師

セラピスト歴27年以上。8,000人以上の健康をサポートし、150人以上の腸セラピストを育成。著書『神秘の小腸力』。

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目次Outline

便秘解消の前に知っておきたい便秘の基本と受診の目安

便秘解消の前に知っておきたい便秘の基本と受診の目安

はじめに、「便秘」という言葉の輪郭と、セルフケアの前に確かめたいことを押さえておきましょう。

定義が見えると、毎日の整え方の選び方もぐっと変わります。

  • 便秘ってどんな状態?回数より「すっきり感」
  • 自分のお通じのリズムを1週間メモする
  • セルフケアの前に確認したい危険なサイン
  • 「出にくい」と「すっきりしない」便秘のタイプ

便秘ってどんな状態?回数より「すっきり感」

便秘は、出る回数だけでなく、出しにくさや残っている感じもふくめてとらえるのが、今の考え方です。

本来排泄すべき糞便が大腸内に滞ることによる兎糞状便・硬便、排便回数の減少や、糞便を快適に排泄できないことによる過度な怒責(どせき)、残便感、直腸肛門の閉塞感、排便困難感を認める状態

出典:一般財団法人日本予防医学協会「冬は便秘になりやすい!?」(便通異常症診療ガイドライン2023の定義)

毎日出ているかどうかだけでなく、「すっきり感」があるかも大切な目安。

武田

武田

毎日出ていても、なんとなくお腹が重い、残っている感じがある。そんな方も「便秘ぎみ」とお話しされることが多いものです。

コロコロとかたい便が続く方は、コロコロ便の原因と整え方も参考にしてください。

自分のお通じのリズムを1週間メモする

自分にとっての「ふつう」を知るには、1週間だけ、お通じとお腹の感じをメモするのがいちばんの近道です。

曜日お通じお腹の感じ
月出たすっきり
火出ない少し張る
水出た残っている感じがある
木出ないふつう

2〜3日に1回のペースでも、張りや残っている感じが少ないなら、それがその方のリズムということもあるでしょう。

反対に毎日出ていても、すっきりしない日が続くなら、暮らしのコツを見直すきっかけにしてみてください。

セルフケアの前に確認したい危険なサイン

次のようなサインがあるときは、生活のコツを試す前に、医療機関に相談してください。

  • 便に血や粘液が混じる、黒っぽい便が出る
  • 今までなかった便秘が、急に始まった
  • 便が細くなった状態が続く
  • 激しい腹痛・吐き気・発熱をともなう
  • 理由のわからない体重減少がある
当てはまるものがあるときは、自己判断で様子を見ず、まずは受診を優先しましょう。

こうしたサインがなく、毎日の暮らしで整えていきたい方は、このあとのコツを参考にしてみてください。

「出にくい」と「すっきりしない」便秘のタイプ

便秘のタイプには、「出にくいタイプ」と「すっきりしないタイプ」があります。
毎日の頻度だけでなく、自分のお腹の感覚にちゃんと耳をかたむけてあげましょう。
タイプよくある様子見直したいこと
出にくいタイプ何日も出ない、便がかたい水分・食物繊維・朝の習慣
すっきりしないタイプ出ても残っている感じがあるトイレの姿勢・いきみ方・ストレス

どちらのタイプでも、気になる状態が長く続くときは、医療機関に相談してみてください。

便秘が続きやすいよくある背景と暮らしのなかでできること

なぜ、お腹のリズムが乱れてしまうのでしょうか。

これまでの現場で見てきた傾向を、よくある背景に整理してみます。

  • 食事の偏り・量の少なさ
  • 水分不足
  • 運動不足と姿勢のクセ
  • ストレス・自律神経のゆらぎ
  • 便意をがまんするクセ
  • 背景を表でまとめておく
  • 飲んでいる薬が関係していることも
  • 年代や暮らしの変化で変わる便秘の背景
  • 季節で変わる便秘ぎみのきっかけ

食事の偏り・量の少なさ

朝食を抜く、コンビニのおにぎりだけ、夜は炭水化物中心。

そんな日が続くと、お腹のリズムは整いにくくなるとされています。

とくに食物繊維と発酵食品が不足している方は、便のかさや腸内環境が支えづらくなりやすい傾向。

仕事が忙しいときほど食事は雑になりやすく、お腹がそのしわ寄せを受けやすいことを、まず知っておきたいところ。

間食の選び方から見直したい方は、間食と便秘の関係・お腹にやさしい間食もどうぞ。

水分不足

1日の水分摂取量が少ないと、便がかたくなり出にくくなるとされています。

「コーヒーやお茶は飲んでいるけれど、水はほとんど飲んでいない」という方は意外と多いもの。

水分は「のどがかわく前にこまめに」が、お腹の支えになります。

冬場は、寒さで飲む量が落ちやすいので、白湯を一日のリズムに組み込んでおくのがおすすめ。

運動不足と姿勢のクセ

長時間のデスクワーク、ほとんど歩かない一日が続くと、お腹まわりの巡りがゆっくりになっていきます。

猫背や前かがみの姿勢が続くと、お腹が窮屈になり、リズムが乱れやすく感じる方もいらっしゃるでしょう。

「動かない日」のあとにお腹が重いと感じるのは、多くの方が思い当たる感覚ではないでしょうか。

ストレス・自律神経のゆらぎ

忙しさや緊張が続くと、自律神経が乱れてお腹の動きにブレーキがかかりやすくなるとされています。

「旅行のあいだだけ便秘ぎみ」「忙しい時期だけリズムが乱れる」という方は、心身の緊張がお腹にあらわれているのかもしれません。

ストレスケアは、食事や運動と同じくらい大切な「お腹の整え方」のひとつ。

気持ちを抑えこみがちな方は、便秘と感情の関係にもヒントがあります。

便意をがまんするクセ

忙しい朝や外出先で、便意をがまんすることが続くと、便意そのものを感じにくくなっていくと言われています。

学校や職場のトイレに行きにくい方ほど、知らないうちにがまんがクセになっていることも。

便意を感じたら、できるだけそのタイミングを大切にしてあげましょう。

背景を表でまとめておく

5つの背景を、ひと目で見られるよう表に整理しておきます。

背景暮らしのサイン整え方の方向
食事の偏り朝食を抜く・繊維不足味噌汁+発酵食品+野菜
水分不足水をあまり飲まないこまめに白湯や水を
運動・姿勢歩かない・猫背5分散歩・姿勢リセット
ストレス忙しいときに乱れる深呼吸・夜のスマホ控え
便意のがまん朝に時間がない朝食後にトイレの時間をつくる

表のなかで自分に近い背景を見つけたら、「整え方の方向」の欄から1つ取り入れてみてください。

背景は複数重なることが多いので、自分の暮らしを客観的にふり返る時間を持ってみましょう。

飲んでいる薬が関係していることも

便秘が続く背景として見落とされやすいのが、ふだん飲んでいる薬やサプリメントです。

MSDマニュアル家庭版「成人の便秘」(2026年10月確認)でも、鉄剤や、抗ヒスタミン薬・一部の抗うつ薬・一部の血圧を下げる薬・制酸薬(胃薬)などが、排便を遅らせることのある薬として挙げられています。

こんなときまずできること
新しい薬を飲み始めてから、お通じが変わった飲み始めた日とお通じの変化をメモしておく
貧血で鉄剤を飲んでいる処方した医師や薬剤師に、便秘ぎみであることを伝える
市販の胃薬や鼻炎薬をよく使う購入した薬局の薬剤師に、成分と便秘の関係をたずねる
便秘が気になっても、処方された薬を自己判断でやめたり減らしたりしないでください。
おくすり手帳を持って相談すると、薬剤師も状況をつかみやすくなります。

年代や暮らしの変化で変わる便秘の背景

便秘の背景は、年代や暮らしの変化によっても重なり方が変わります。

時期重なりやすい背景意識したいこと
10〜20代朝食抜き・食事量を減らすダイエット・学校や職場でのがまん朝に少しでも食べ、トイレに行ける時間をつくる
30〜40代仕事や子育ての忙しさ・睡眠不足・便意の後回し朝食後の5分だけは自分のトイレ時間と決める
妊娠中・産後体の変化や、生活リズムの大きな変化セルフケアの前に、医師や助産師に相談する
50代以降歩く量や水分の減少・飲む薬が増えるこまめな水分と、毎日の散歩を習慣に

年齢を重ねると、便意そのものを感じにくくなることもあると言われています。

年齢とともに直腸は大きくなり、直腸にためられる便の量は増えていきますが、このことは、多くの高齢者では直腸により多くの便がたまるまで便意を感じにくいことを意味します。

出典:MSDマニュアル家庭版「成人の便秘」(2026年10月確認)

ご家族の便秘が気になるときも、「出ているか」だけでなく、食事や水分、歩く量に目を向けてみてください。

季節で変わる便秘ぎみのきっかけ

便秘ぎみになりやすいきっかけは、季節ごとにも少しずつ変わります。

季節起こりやすいこと意識したい暮らしのコツ
春新生活や異動で緊張が続き、朝の時間も慌ただしくなる起きる時間を先に決め、朝食後のトイレ時間を確保する
夏汗で水分が失われ、冷たい飲み物や麺類に偏りやすいのどがかわく前に水分をとり、汁物や具だくさんの麺にする
秋寒暖差で体が疲れやすく、食欲の波も大きくなる根菜やきのこの汁物で、温かい1品を足す
冬寒さで水を飲む量と歩く量が減り、お腹も冷えやすい白湯をこまめに飲み、湯船で体を温める

「毎年、冬になるとお腹が重い」と感じる方は、寒くなる前の秋から白湯と湯船の習慣を始めておくと、季節の変わり目をゆったり迎えやすくなります。

梅雨どきは湿気で体がだるく、外を歩く機会も減りやすいので、家の中での足踏みや階段の上り下りで動く時間を補ってみてください。

便秘解消のための毎日の生活のコツ(朝・食事・動き・夜)

便秘解消のための毎日の生活のコツ(朝・食事・動き・夜)

ここからは、便秘ぎみのお腹をやさしく支える毎日のコツを、朝・食事・動き・夜の順にお話しします。

「全部やる」のではなく、できそうなところからひとつずつでだいじょうぶ。

  • 朝は光・白湯・朝食・トイレの習慣をセットに
  • 朝食後にトイレに座る時間の過ごし方
  • 水分と食物繊維をやさしく
  • 食物繊維でお腹が張るときの増やし方
  • 食物繊維は1日どのくらい?目安と足し方
  • 寝たままできるひねり体操と小さな動き
  • 動くのがおっくうな日の「のの字なで」
  • 夜のスマホと入浴で翌朝のリズムを仕込む
  • 便秘ぎみの日の1日の過ごし方の例
  • 旅行や出張で便秘ぎみになるときのコツ
  • 生活のコツを1つずつ足す4週間プラン

朝は光・白湯・朝食・トイレの習慣をセットに

朝起きたらカーテンをあけて光を浴び、コップ一杯の白湯か水を飲む。

朝食は、味噌汁とごはんとちょっとした発酵食品(納豆・ヨーグルトなど)の「3点セット」が手軽でおすすめ。

食事をとると腸が動きやすくなる反応(胃結腸反射)があるので、朝食はお腹のスイッチを押すきっかけになります。

  • 朝食のあと、便意がなくても5〜10分ほどトイレに座る
  • 便意を感じたら、がまんせずにトイレへ
  • 足元に小さな台を置いてひざを高くし、少し前かがみに座る
  • 強くいきまず、お腹をなでながらゆっくり呼吸する
朝食を抜かず、「光・水・朝食・トイレ」の4つをセットにする。
続けるほど、お腹の朝のリズムが感じやすくなっていくでしょう。

朝食後にトイレに座る時間の過ごし方

朝食後にトイレに座る時間は、出すことより、お腹をゆるめる時間と考えると気持ちがラクになります。

タイミングすること
座ってすぐ足台でひざを高くして、少し前かがみの姿勢をとる
少したったらおへそのまわりを、手のひらで時計回りになでる
便意がないときゆっくり息を吐きながら、そのまま待つ
10分ほどたったら出なくても切り上げて、トイレから出る

スマートフォンを見ながら長く座り続けてしまうのは、よくある失敗のひとつ。

出なかった日も「また明日」と気持ちを切り替えて、同じ時間に座る習慣だけを続けてみましょう。

水分と食物繊維をやさしく

水分は、のどがかわく前にこまめにとるのが基本で、冷たすぎる飲み物より常温〜白湯がおすすめ。

食物繊維は、水溶性(海藻・果物・オートミール)と不溶性(葉物野菜・きのこ・豆)の両方をバランスよくとりましょう。

便秘の最善の予防法は、運動、高繊維食、十分な水分摂取の組み合わせです。

出典:MSDマニュアル家庭版「成人の便秘」

「便のかさを支える側」と「やわらかさを支える側」の両輪と考えると、献立を組みやすくなります。

水溶性と不溶性は「1:2」くらいが目安と言われることもありますが、まずは両方を毎日少しずつ、水分と一緒にとることを意識してみてください。

サラダ中心なのにすっきりしない方は、サラダで便秘がつらくなる時の食物繊維の整え方もご覧ください。

食物繊維でお腹が張るときの増やし方

食物繊維を足してお腹が張るときは、種類と量を見直して、少しずつ増やすのがコツです。

見直すことやってみたいこと
種類きのこや葉物などの不溶性に偏っていたら、海藻・果物・オートミールなど水溶性を足す
量一度に何品も増やさず、1品ずつ足して数日様子を見る
水分食物繊維を足した日は、こまめに水や白湯を飲む

よくあるのが、「体によさそう」と生野菜やきのこを一度にたくさん食べて、かえってお腹が重く感じてしまう例。

張りが強いときや痛みをともなうときは無理に続けず、医療機関に相談してください。

食物繊維は1日どのくらい?目安と足し方

食物繊維は、まず今より1日1品ふやすくらいから始めるのが、お腹にやさしい足し方です。

目安の量は、国の食事摂取基準で年代と性別ごとに示されています。

日本人の食事摂取基準(2025年版)では、目標量として男性18~29歳、75歳以上は一日に20g以上、30~64歳は22g以上、65歳~74歳は21g以上、女性18~74歳は一日に18g以上、75歳以上は17g以上と設定されています(表1)。

出典:健康長寿ネット「食物繊維の働きと1日の摂取量」(2026年10月確認)

数字を毎日計算する必要はなく、3食のどこかに「繊維のある1品」があるかをふり返るだけでも十分。

食事足しやすい1品の例
朝ごはんに押し麦を混ぜる・バナナやキウイを添える
昼おにぎりに、わかめや野菜の入った味噌汁を足す
夜きのこと海藻の小鉢、具だくさんの汁物
間食ナッツをひとつかみ、焼きいもを少し

増やした日は、水分も一緒にとることを忘れないようにしましょう。

寝たままできるひねり体操と小さな動き

「鍛える」というより「巡らせる」を意識すると、無理なく続きやすいはず。

寝る前の布団の上でできる、やさしいひねり体操をひとつ紹介します。

  1. 仰向けで両ひざを立て、両腕を横に広げる
  2. 息を吐きながら、両ひざをそろえて右へゆっくり倒す
  3. 気持ちいいところで止めて、3回呼吸する
  4. 吸いながら戻し、左も同じように行う

ほかの動きは、寝たままや椅子でできる便秘ストレッチで紹介しています。

日中は、1日5〜10分の散歩や、1時間に1回立ち上がるなど、「動かない時間を減らす」発想で小さな動きを織り込んでみてください。

動くのがおっくうな日の「のの字なで」

体を動かす気になれない日は、寝たまま、お腹に「の」の字を書くようになでるだけでもかまいません。

  1. 仰向けでひざを立て、手のひらをこすって温める
  2. 右下から右上、左上、左下へと、おへそのまわりをゆっくりなでる
  3. 1日3分ほどを目安に、呼吸を止めずにくり返す

ほかにも、歯みがき中のつま先立ちや、テレビを見ながらの足踏みなど、「ながら動き」なら暮らしに織り込みやすくなります。

夜のスマホと入浴で翌朝のリズムを仕込む

夜に光と情報を浴び続けると、自律神経の切り替えがゆるやかにくずれていきやすくなるとされています。

寝る30分前にはスマホを置き、湯船に5分でも浸かるだけで、翌朝のお腹の感覚が変わってくる方もいらっしゃいます。

スマホを寝室から離れた場所に置くのもおすすめ。物理的に距離を取ることで、寝る前にも朝起きた直後にも見ない習慣が作れます。

整えやすい1日は、夜のうちから少しずつ仕込んでおく感覚でとらえてみましょう。

便秘ぎみの日の1日の過ごし方の例

朝・食事・動き・夜のコツを1日にあてはめると、たとえば次のようになります。

時間過ごし方
起きてすぐカーテンを開けて光を浴び、白湯を1杯
朝食後5〜10分トイレに座る
日中1時間に1回立ち上がり、水をこまめに
夕食野菜と海藻の汁物を1品
寝る前ひねり体操と、お腹に手を当てて深呼吸

全部できなくても、1つでも取り入れられた日は、お腹をいたわれた日と考えてください。

慣れてきたら、1週間ごとにひとつずつ習慣を足していきましょう。

旅行や出張で便秘ぎみになるときのコツ

旅行や出張で生活リズムが変わると、ふだんは順調な方でも便秘ぎみになりやすくなります。

よくあるのが、「旅行の3日間ずっと出なくて、楽しいはずの旅先でお腹が重かった」という例。

  1. 出発前の数日は、いつもどおりの時間に寝起きする
  2. 移動中は水筒やペットボトルを持ち、こまめにひと口ずつ飲む
  3. 宿では、いつもより15分早く起きて白湯を飲み、朝食後のトイレ時間をつくる
  4. 観光や仕事の合間に、できるだけ歩く時間を入れる
  5. 旅先のトイレでも、便意を感じたらがまんせずに行く

いつもの朝の流れを、旅先でもできる範囲でまねするのがいちばんのコツ。

武田

武田

旅先では緊張や疲れもたまりやすいので、夜はお腹に手を当てて深呼吸をして、体をゆるめてから眠ってくださいね。

生活のコツを1つずつ足す4週間プラン

どこから始めるか迷う方は、1週間に1つずつ習慣を足していく4週間プランを試してみてください。

週足す習慣できたかを見るポイント
1週目起きたらカーテンを開けて、白湯を1杯5日以上できたら次へ
2週目朝食後に5分、トイレに座る出なくても座れたら丸
3週目夕食に、海藻やきのこの汁物を1品家族の分と一緒に作れたら丸
4週目寝る30分前にスマホを置き、お腹に手を当てて深呼吸布団に入る前に置けたら丸

前の週の習慣が続かなかったときは、次へ進まず、同じ習慣をもう1週間続けてかまいません。

4週間たったら、1週目からふり返り、続いている習慣とお腹の感じをメモしておきましょう。

腸セラピストが現場で見てきたお腹のかたさと温めケア

腸セラピストが現場で見てきたお腹のかたさと温めケア

武田

武田

これまでの現場では、便秘ぎみの方の多くが「お腹がかたい」「お腹が冷たい」と感じているケースが目立ちます。

そこで腸セラピーでは、「温める・ゆるめる・巡らせる」という3つの視点でお腹をやさしくほぐしていきます。

  • お腹のかたさを確かめる30秒セルフチェック
  • お腹を温めて、ゆるめる
  • 暮らしと組み合わせる
  • 暮らしのコツが続いた人によくある例
  • 便秘薬と暮らしのコツを並走させる考え方

お腹のかたさを確かめる30秒セルフチェック

  1. 仰向けでひざを立て、深呼吸を1回する
  2. 人差し指・中指・薬指をそろえ、おへそのまわりを指の腹でそっと押す
  3. 左の腰骨の内側も、同じようにそっと押す
  4. 手のひらを当てて、手とお腹の温かさを比べる

「ん?意外と押せるな」と感じるならゆるんでいるサイン、「うわ、かたい」と押し返されるなら緊張モードかもしれません。

毎日同じ時間に確かめると、自分のお腹の変化に気づきやすくなります。

かたさや冷えは日によって変わるのが自然なので、気にしすぎなくて大丈夫です。

お腹を温めて、ゆるめる

湯たんぽや温かいタオルでお腹をあたため、ゆっくり深呼吸する。

「自分のお腹を、自分の手のひらでやさしく労る」習慣を持つだけで、お腹がほっとゆるむのを感じる方もいらっしゃるでしょう。

夜寝る前、布団の中でお腹に手を当てて深呼吸を3回してみてください。

大腸だけでなく、食べたものを受けとる小腸のあるおへそまわりにも手のひらを置いて温めるのが、小腸から考える腸セラピーならではのひと工夫。

手のひらで温めながらなでる手順は、毎日3分のお腹マッサージのやり方でくわしく紹介しています。

暮らしと組み合わせる

食事・運動・睡眠・お腹をいたわる時間。

便秘ぎみのときは、どれかひとつだけ頑張るのではなく、「ぜんぶを少しずつ底上げする」のがコツです。

便秘のサインを責めるのではなく、「暮らしを見直すきっかけ」と受け止めて、できることから一つずつ試していきましょう。

おへその左右、指3本ぶん外側にある天枢(てんすう)は、寝る前に吐く息に合わせて軽く押しやすいツボのひとつ。

お腹のツボも気になる方は、便秘のツボの記事もあわせてご覧ください。

暮らしのコツが続いた人によくある例

暮らしのコツが続いている方には、「全部を変えようとしなかった」という共通点があります。

よくある例最初に足したこと本人の感想(個人の感想)
30代・会社員朝食後に5分、スマホを置いてトイレに座る「出ない日も、座る時間が落ち着く時間になった」
40代・パート勤務夕食の味噌汁に、わかめときのこを足す「家族の分も作るので、自然と続いている」
60代・夫婦で夕方に30分の散歩、帰ったら白湯を1杯「歩いた翌朝はお腹が軽い気がする」

反対に、続かなかった例でよく聞くのが、「食事も運動もサプリも一度に始めて、どれが合っているのか分からなくなった」という話。

まずは1つ足して2週間続け、慣れたら次の1つを足す。
この順番を守るだけで、自分に合う習慣が見つけやすくなります。

足した習慣をカレンダーに書いておくと、あとから「どの習慣が自分に合っていたか」をふり返りやすくなるでしょう。

便秘薬と暮らしのコツを並走させる考え方

便秘薬には、腸を刺激して動きをうながす刺激性のものと、便に水分を含ませてやわらかくする非刺激性のものなどがあります。

刺激性の薬については、MSDマニュアル家庭版に次のような注意が書かれているので、確かめておきましょう。

また、大腸が刺激性下剤に依存するようになり、下剤なしでは排便が難しくなる状態になることがあります。

したがって、刺激性下剤の使用は短期間にとどめておくべきです。

出典:MSDマニュアル家庭版「成人の便秘」

薬を使う・使わないにかかわらず、暮らしのコツを並走させるのがサロンとしてのおすすめ。

刺激性の薬を長く続けているときは、自己判断で量を増やさず、医師や薬剤師に相談してください。

薬の種類は便秘薬の種類と並走のしかたでまとめています。

便秘解消と生活習慣に関するよくある質問

暮らしを整え始めた方が、途中で迷いやすいことに短くお答えします。

毎日お通じがないと、それは便秘ということになりますか?

毎日でなくても、すっきり感があり、お腹の張りや残る感じが少なければ、便秘とは限らないとされています。

大切なのは「自分のリズム」を知ること。

便秘薬は、使い続けても大丈夫なのでしょうか?

便秘薬は種類によって考え方がちがい、とくに刺激性の薬を長く使うときは医師や薬剤師に相談しましょう。

使っている間も、暮らしのコツを並走させてみてください。

食物繊維を増やしたら、かえってお腹が張るのはなぜですか?

不溶性の食物繊維を急に増やすと、お腹が張る方もいます。

水溶性も合わせ、水分と一緒に「少量から徐々に」増やしてみましょう。

朝のお通じを支える、トイレでの座り方のコツはありますか?

足元に小さな台を置いてひざを高くすると、少し前かがみの姿勢になり、お腹に力が入りやすいと言われます。

強くいきまないことも大切。

運動が苦手でも、無理なく続けられる動きはありますか?

散歩もおっくうな日は、寝たままの「のの字なで」だけでも十分です。

歯みがき中のつま先立ちなど、ながら動きもおすすめ。

便秘解消へ焦らずやさしく付き合っていく毎日の習慣のコツ

便秘解消へ焦らずやさしく付き合っていく毎日の習慣のコツ

便秘は、お腹からの「ちょっと無理してるよ」というやさしいお手紙のようなもの。

強くたたかうのではなく、暮らしのリズムをひとつずつ整えることで、お腹が応えてくれることも多いものです。

今日からひとつだけ、選んでみてください。

  • 危険なサインがないかを、まず確かめる
  • 朝の白湯を1杯と、朝食後のトイレタイム
  • 味噌汁+発酵食品+野菜の3点を意識
  • 1日5分の散歩、寝る前のひねり体操
  • 夜のスマホを30分早く置き、お腹に手を当てる

武田

武田

もし「自分でも、お腹をケアできる人になってみたい」と感じたら、腸セラピストの資格を学んでみるのも、暮らしを変える第一歩になるでしょう。

便秘ぎみのリズムは、一晩で大きく変わるものではありませんが、毎日のささやかな積みかさねは、少しずつお腹に届いていきます。

長く続く便秘とのつき合い方は、慢性的な便秘とのやさしい付き合い方でもお伝えしています。

あせらず、責めず、ご自身のお腹のペースをやさしく見守りながら、暮らしを少しずつ整えていきましょう。

「自分の手で、誰かの役に立てたら」

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この記事を書いた人

武田 貴美江

武田 貴美江

セラピスト歴は27年以上。腸セラピーサロン「緩(ゆるり)」を開業し、これまで8,000人以上の健康をサポート。腸セラピスト養成講座では150人以上の腸セラピストも育成。著書に『神秘の小腸力』があります。SNSでは腸に関する情報も発信中✉️✨

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