【4つの体感】発酵食品の効果は?腸にうれしい理由と食べ方・注意点をやさしく解説

【4つの体感】発酵食品の効果は?腸にうれしい理由と食べ方・注意点をやさしく解説

朝の味噌汁、夕食の納豆、おやつの甘酒。

「腸活には発酵食品がいい」と聞くけれど、何がそんなによいのか、どう食べればいいのかは意外と知られていないもの。

この記事では、発酵食品の効果として言われていることを出典つきで整理し、よく聞く4つの体感、選び方、効果を引き出す食べ方と注意点までお伝えします。

発酵食品は薬ではないため、病気を防いだり治したりするものではありません。
「言われていること」と「実際に感じる体感」を分けて、正直にお話しします。

武田

武田

特別な健康法より、毎日の台所で続けられることこそ大切。サロンでも、お客様にはまず「いつもの食卓を少し見直すこと」をおすすめしています。

この記事の執筆者
武田 貴美江

武田 貴美江

腸セラピー・腸もみサロン「緩(ゆるり)」主宰/腸セラピスト養成講座 講師

セラピスト歴27年以上。8,000人以上の健康をサポートし、150人以上の腸セラピストを育成。著書『神秘の小腸力』。

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発酵食品の効果とは?腸にうれしいと言われる理由

発酵食品の効果とは?腸にうれしいと言われる理由

発酵とは?菌が食材を変えるしくみ

発酵とは、乳酸菌・麹菌・納豆菌・酵母などの微生物が食材を分解し、人にとって役立つ形に変えていくはたらきのことです。

同じ微生物のはたらきでも、人に役立つものを「発酵」、食べられなくなるものを「腐敗」と呼び分けています。

  • 乳酸菌:糖から乳酸をつくり、さわやかな酸味を生む(ヨーグルト・ぬか漬け・キムチなど)
  • 麹菌:でんぷんやたんぱく質を分解し、甘みやうま味を引き出す(味噌・しょうゆ・甘酒など)
  • 納豆菌:大豆を分解し、独特の粘りとうま味をつくる(納豆)
  • 酵母:香りや風味を生む(パン・しょうゆ・味噌など)

和食に使われている味噌、醤油、酢、みりん、酒はすべて発酵食品であり、麹菌は分解力の強い酵素を大量につくると紹介されている。

出典:農林水産省 広報誌aff 2022年11月号「『発酵』の不思議」(要約)

発酵食品と腸の話でよく聞く言葉

発酵食品や腸活の情報では、カタカナの言葉がよく出てきます。

言葉意味
プロバイオティクス体によい働きをするとされる生きた微生物や、それを含む食品のこと
プレバイオティクス腸の中の菌のえさになる成分のこと(オリゴ糖や一部の食物繊維など)
シンバイオティクスプロバイオティクスとプレバイオティクスを一緒にとること
腸内フローラ腸の中にすむたくさんの菌の集まりのこと

むずかしく考えなくても、「菌をとる」と「菌のえさをとる」の2つを意識すれば十分です。

たとえば納豆にねぎ、ヨーグルトにバナナを組み合わせるのも、その考え方を食卓に生かしたひと工夫。

発酵食品で言われている3つの働き

  1. 乳酸菌など、腸内環境を整えるのに役立つと言われる菌をとれる
  2. 菌の酵素で分解され、うま味や栄養の形が変わる
  3. 食材がやわらかくなり、消化しやすくなると言われている

たとえば納豆は、納豆菌の酵素によって大豆が分解され、ゆでた大豆とはちがう粘りとうま味が生まれます。

麹を使う味噌や甘酒も、麹菌の酵素がでんぷんやたんぱく質を分解することで、やさしい甘みやうま味が引き出されるのが特徴。

研究も進んでいる分野ですが、食べ物ひとつで体が大きく変わるわけではありません。
どれも「〜と言われている」働きで、体への表れ方には個人差があります。

日本の食卓と発酵食品の深いつながり

日本の食卓は、昔から発酵食品とともにありました。

味噌・しょうゆ・酢・みりん・日本酒など、和食の味の土台になる調味料の多くは、麹菌などの微生物の力を借りてつくられています。

麹菌は、2006年に日本醸造学会によって「国菌」に認定されたほど、日本の食文化に欠かせない存在。

毎日の味噌汁や煮物は、それだけで発酵食品をとる習慣になっているともいえます。

「効果」を体感の言葉で語る理由

発酵食品は、毎日の食事のなかで少しずつとるものです。

だからこそ、何かが大きく変わることを期待するより、続けるなかで感じる心地よさを大切にしてほしいと考えています。

ネットで見かける「発酵食品で免疫力アップ」「便秘が解消」といった言い切りは、医療の効果を約束することになるため、この記事では使いません。

発酵食品の効果を感じた方から聞く4つの体感

ここからは、サロンや講座でよく耳にする体感の声をご紹介します。

すっきり感とお通じのリズムの声

もっとも多いのが、「お腹が軽くなった気がする」「朝のお通じのリズムが落ち着いた」という声。

朝食を抜きがちだった方が、味噌汁とごはんの朝ごはんに戻したところ、生活のリズムごと整ってきたと話してくださることもあります。

ただし、お通じには水分や睡眠、運動も大きく関わるので、発酵食品だけが理由とは言いきれません。

あたたかさと気分の落ち着き

味噌汁や甘酒などの温かい発酵食品は、体の芯にじんわり届くもの。

「冷えていたお腹がほっとする」「食後に気持ちが落ち着く」という声も、季節を問わず聞かれます。

温かい汁物をゆっくり味わう時間は、それ自体が自分をいたわる小さな休憩にもなるでしょう。

体感よく聞かれる表現
すっきり感お腹が軽くなった気がする
お通じのリズム朝のお通じが落ち着いてきた
あたたかさ下腹がじんわり温かい
気分の落ち着き食後にほっとする

武田

武田

温かい味噌汁を習慣にしている方から「お腹が冷えにくくなった気がする」と聞くことがあります。感じ方には個人差がありますが、温かい一杯はお腹をいたわる時間そのものです。

発酵食品を取り入れた方によくある会話

発酵食品を始めたばかりのころは、友人どうしでこんな会話になることもよくあります。

  • 「最近、毎朝ヨーグルトを食べてるんだけど、正直よく分からなくて」
  • 「私は朝の味噌汁にしたら、朝ごはんを抜かなくなったよ」
  • 「それ、いいかも。食べること自体が習慣になるんだね」
  • 「そうそう。体の変化より、まず朝がちょっと楽しみになった感じ」

はっきりした変化より先に、「朝ごはんが楽しみになった」「台所に立つのが苦でなくなった」という声が出てくることも多いもの。

そうした暮らしの小さな変化も、発酵食品を続けたからこその体感といえるでしょう。

もちろん、何も変わらないと感じる方もいて、それも自然なことです。

腸にうれしい発酵食品の選び方と特徴の比較

腸にうれしい発酵食品の選び方と特徴の比較

日本の食卓では、味噌・しょうゆ・酢・みりんなど、ふだん使いの調味料の多くが発酵食品です。

新しい食材を買い足すより、家にあるものを腸の目線で見直すところから始めましょう。

発酵食品かかわる主な微生物食べ方のポイント一緒にとりたいもの
味噌麹菌・乳酸菌・酵母火を止めてから溶くわかめ・きのこ・根菜
納豆納豆菌そのまま食べるねぎ・オクラ
ぬか漬け乳酸菌など生のまま食べる漬けた野菜そのもの
ヨーグルト乳酸菌など無糖を選び、生で食べるバナナ・オートミール
甘酒(米麹)麹菌温めても冷やしてもしょうが
  • 味噌:原材料表示を見て、好みの味を2種類ほど常備すると飽きにくい
  • ヨーグルト:毎日食べるなら無糖を選び、甘みは果物で足す
  • 甘酒:米麹の甘酒はアルコールを含まず、酒かすの甘酒は少量のアルコールを含むことがある
  • 漬物・キムチ:塩分の量を表示で確かめ、少量を添える

2〜3種類を組み合わせると、自然とちがう微生物のはたらきに出会えます。

種類をもっと知りたい方は、日本と世界の発酵食品の種類一覧で紹介しています。

スーパーで発酵食品を選ぶときの表示の見方

同じ名前の商品でも、表示を見ると中身がちがうことがあります。

食品見ておきたい表示選ぶときのヒント
味噌原材料名大豆・米(麦)・食塩など、シンプルなものを選ぶ
ヨーグルト「無糖」「加糖」の表示毎日食べるなら無糖を選び、甘みは果物で
甘酒「米麹」か「酒かす」か子どもと一緒に飲むなら、アルコールを含まない米麹の甘酒を
漬物・キムチ栄養成分表示の食塩相当量塩分の少ないものを選び、量は少しに
納豆付属のたれたれを半分にして、ねぎやからしで風味を足す

最初から完璧に選ばなくても、表示をひと目見る習慣がつけば十分です。

買い物のたびにひとつずつ表示を見ていくと、自分や家族の好みに合う定番の商品が自然と決まっていきます。

季節ごとに楽しむ発酵食品の取り入れ方

季節に合わせて食べ方を変えると、飽きずに続けやすくなります。

季節取り入れ方の例
春新玉ねぎやキャベツの塩麹あえ
夏きゅうりのぬか漬け、冷やした米麹の甘酒
秋きのこたっぷりの味噌汁
冬根菜の粕汁や、味噌仕立ての鍋

甘酒は昔から夏の飲み物として親しまれ、俳句でも夏の季語とされています。

旬の食材と組み合わせると、発酵食品が季節の楽しみのひとつになっていきます。

発酵食品の効果を引き出す食べ方と続けるコツ

発酵食品の効果を引き出す食べ方と続けるコツ

朝の味噌汁を軸に、1日2〜3種類

毎日続けるなら、まずは朝の味噌汁を一杯と決めてしまうのがおすすめです。

だしは市販のだしパックで十分で、具を季節の野菜やきのこ、海藻に変えるだけで毎朝楽しめます。

時間取り入れ方の例
朝わかめときのこの味噌汁
昼ぬか漬けや納豆をひと品
夜・おやつ無糖ヨーグルトにバナナを添えて

発酵食品を取り入れた1週間メニューの例

何を食べればいいか迷うときは、次のような1週間の例を参考にしてみてください。

曜日朝夜
月わかめの味噌汁納豆とねぎ
火無糖ヨーグルト+バナナきゅうりのぬか漬け
水きのこの味噌汁鶏肉の塩麹焼き
木納豆ごはんキムチを少し添えた野菜炒め
金根菜の味噌汁無糖ヨーグルト
土・日温かい甘酒味噌仕立ての鍋

このとおりでなくても、毎日どこかで発酵食品にひとつ出会えていれば十分です。

献立に迷ったら、塩麹や味噌など、いつもの調味料を発酵食品に置きかえるところから始めるのが手軽な方法。

食物繊維・オリゴ糖と組み合わせる

発酵食品の菌と、菌のえさになる食物繊維やオリゴ糖をいっしょにとることを意識してみましょう。

オリゴ糖を含む食材の取り入れ方は、オリゴ糖の働きと毎日の取り入れ方で解説しています。

生と加熱の上手な使い分け

加熱すると生きた菌の数は減るとされますが、発酵でつくられたうま味や成分は残ります。

味噌は、火を止めてから溶き入れるだけで十分です。

ヨーグルトやぬか漬けは生のまま、甘酒は好みで温めるなど、食材ごとに無理のない食べ方を選びましょう。

発酵食品をとるときの注意点

  • 味噌・漬物・キムチは塩分が多いので量はほどほどに
  • 甘酒や加糖ヨーグルトは糖分に気をつける
  • 大豆や乳製品のアレルギーがある方は避ける
  • 塩分や糖分の制限がある方、持病のある方は医師に相談

発酵食品でよくある失敗と見直し方

体によいと聞いて張り切ると、こんな失敗をしてしまうことがあります。

よくある失敗見直し方
一度にたくさん食べて、お腹が張った少しの量から始めて、体の様子を見る
加糖ヨーグルトや甘酒を、毎日たっぷりとっていた無糖を選ぶ、量を決めるなど、糖分に気をつける
漬物やキムチを毎食たくさん食べていた塩分を考え、小皿にひと口分を目安にする
同じ商品ばかりで飽きてしまった味噌の種類を変えるなど、いくつかをローテーションする

失敗に気づけたら、量や種類を少し見直すだけで大丈夫です。

お腹の張りが続くときや、いつもとちがう症状があるときは、無理に続けず医療機関に相談しましょう。

できない日があっても、翌日に戻ればいい

外食が続いた日や疲れた日は、発酵食品をとれなくてもかまいません。

翌朝に味噌汁へ戻ればいい、というゆるく戻れる気持ちが、長く続けるいちばんの力になります。

冷蔵庫に納豆とヨーグルトを常備しておくと、忙しい日でもひと品足しやすくなるでしょう。

家族みんなで発酵食品を楽しむ工夫

発酵食品は、家族の食卓に取り入れやすいのも魅力です。

  • 子どもには、米麹の甘酒や、甘みを果物で足したヨーグルトを
  • 納豆が苦手な家族には、ひきわり納豆や、炒め物に入れる食べ方を
  • 塩分が気になる家族には、味噌汁の具を多くして汁を少なめに
  • 休日に家族でぬか床をかき混ぜるなど、手を動かす時間に

食卓で「今日はどの発酵食品を食べた?」と話すだけでも、家族それぞれのお腹への関心が育っていきます。

好きな食べ方を家族で教え合えば、献立のアイデアも自然と増えていきます。

食事とセルフ腸もみを組み合わせる

朝の味噌汁のあとに、温めた手でおへその周りをなでる時間を数分とってみてください。

食事とお腹へのタッチを組み合わせると、お腹に意識を向ける習慣が自然と身につきます。

お腹にやさしく触れるケアについては、腸もみで期待されることと体感も参考にしてください。

発酵食品の効果についてよくある質問

発酵食品について、よくいただくご質問にお答えします。

発酵食品は、1日に何種類くらい食べるとよいのでしょうか?

厳密な決まりはありませんが、1日2〜3種類を目安にしてみてください。

「味噌汁+納豆」の組み合わせだけでも、毎日続けば十分な習慣になります。

種類の多さより、無理なく続けられることを大切にしてください。

発酵食品は加熱すると効果が落ちてしまうのでしょうか?

加熱で生きた菌は減るとされますが、発酵でつくられた成分やうま味は残ります。

味噌汁は火を止めてから味噌を溶くなど、続けやすい食べ方を優先しましょう。

ヨーグルトは毎日食べるべきですか?合うかどうかはどのくらいで分かりますか?

体に合うようなら、毎日続けるのはよい選択です。

感じ方には個人差がありますが、2〜3週間ほど続けて様子を見るのがひとつの目安。

変化を感じにくいときは、菌の種類がちがう別の商品を試してみるのもよいでしょう。

発酵食品を食べすぎると、体によくないことはありますか?

味噌や漬物、キムチは塩分、甘酒は糖分が多いので、「ひと品プラス」くらいの量を目安にしましょう。

同じキムチでも商品によって塩分の量はちがうので、表示を確かめる習慣をつけると安心です。

持病がある方は、医師に相談してから取り入れてください。

発酵食品のかわりに、サプリメントでとってもよいですか?

まずは毎日の食事を整えることが土台です。

発酵食品には、菌だけでなく、食材そのものの栄養や食物繊維、温かい汁物の満足感もあります。

サプリは食事の代わりではなく補いと考え、温かい食卓の時間も大切にしてください。

発酵食品の効果を毎日の食卓でやさしく育てる習慣

発酵食品の効果を毎日の食卓でやさしく育てる習慣
  • 発酵は、微生物が食材を人に役立つ形に変えるはたらき
  • 腸内環境・うま味・消化しやすさなどの働きが言われている
  • 朝の味噌汁を軸に、食物繊維と組み合わせて1日2〜3種類
  • 塩分・糖分・アレルギーに気をつけ、ほどほどの量で続ける

発酵食品は、特別なごちそうではなく毎日の台所から始められる腸活です。

いつもの調味料を見直し、温かい一杯をゆっくり味わう時間を、今日から少しずつ増やしていきましょう。

学んだことを家族のケアや仕事に生かしたい方は、腸セラピストの資格の基本ものぞいてみてください。

武田

武田

今夜はいつもの味噌汁に、お気に入りの具をひとつ加えるところから始めてみませんか。

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この記事を書いた人

武田 貴美江

武田 貴美江

セラピスト歴は27年以上。腸セラピーサロン「緩(ゆるり)」を開業し、これまで8,000人以上の健康をサポート。腸セラピスト養成講座では150人以上の腸セラピストも育成。著書に『神秘の小腸力』があります。SNSでは腸に関する情報も発信中✉️✨

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