腸の機能を見直そう 便秘や下痢というと大腸の働きに注目がなされますが、本当は小腸の働きがとても大切なのです。 小腸は消化された栄養を吸収する器官ですが、それ以外にもたくさんの機能をもっています。 毒素を体に入れないバリアの働き オキシトシンを生成する働き 体を毒素から守る働き マイクロバイオーム わたしたちの身体には、一人当たり数百兆にのぼる多種多様な微生物がいます。その中には良い菌も悪い菌も存在し、両方必要なのです。この菌の生態系のバランスをマイクロバイオームといます。 もっともたくさんの細菌がいる場所が、腸であり、腸内フローラと呼ばれています。 腸内細菌には、善玉菌、日和見菌、悪玉菌の3種が存在しています。 善玉菌が多いと腸を守り有害物質の吸収を防ぎます。一方で悪玉菌は、腸の繋がりを壊しウィルスを内部に進入させてしまうのです。 つまり腸が強いということは、病気にかかりにくい免疫力の高い体の基本となります。 脳と腸の相関関係 腸には、オキシトシンを生成する働きがあります。オキシトシンとは別名幸せホルモンとも言われるものです。 オキシトシンが分泌されると、精神状態が安定して前向きでいられますが、逆に不足するとイライラや不安症状、夜眠れないなどの状態を引き起こすことも出てきます。 このように腸が悪いからメンタルが悪くなることもあるのです。逆に、メンタルが悪いと腸が悪くなることもあります。脳と腸の働きには相関関係があるのです。 今、便秘や下痢、膨満感がある方は、ストレスや疲労が原因になっているかもしれません。ストレスの元を取り除くことができればいいですが、状況を変えられない場合は、自分の体調を整えることでストレス耐性を増やしてみてはいかがでしょう。 そして、周囲の方にも働きかけて、腸の状態よくすることができれば周囲のメンタルヘルスも向上し、結果的にストレスの元がなくなる可能性があります。落ち着きのないお子さんや、怒りっぽくなったご老人の腸の状態を見直してみましょう。